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第837話 建材製造

「むむむ・・・」


惑星ミリアリアの星都ユニティリア・・・


ルミナスは、巨大な装置に神波動オーラを注いでいた。


がこんっ!


装置から、ベルトコンベアーで、大量の素材が搬出されていく。


「そりゃそりゃそりゃ!」


ショータが、装置上部の漏斗状の搬入口から生ごみをぶっこんでいく。


「ほっほっほ・・・

これほどエコな素材もないわい。

陛下の開発された「炭素カーボンマテリアル」と、生成装置・・・

熟練した科学導師の「術式」が必要とはいえ、金属と同等の硬度と頑丈さを兼ね備えておるのじゃ。」


老師は、教師さながらに笑った。


「しかし老師・・・

宇宙ステーションと地上を繋ぐのでは、金属ではいけないのですか?」


ライティアが、尋ねた。


「無理じゃ。

お主・・・

母上が、地球に行った記録の中で、「東京トキオスカイツリー」や、「エッフェル塔」を見なんだか?」


「ええ・・・

見ました。

とても興味深かったので。」


「正直でよい。」


老師は、講釈を続ける。


「あのような構造物は、「上に行くほど」小さく・・・

「下に行くほど」大きくなるのじゃ。

特に・・・

極端な例が「富士山」じゃな。」


「ん?」


ライティアは、気付いた。


「もしかして、物を積み上げようとすれば「円錐形」か「多角錐形」になってしまうのですか?」


「そうじゃ。

しかし・・・

上に、重さを無視できれば「無制限」に積める物体もこの世にあるのじゃ。

それこそが・・・

お主の祖母殿が製法を確立した「炭素素材カーボンナノチューブ」なのじゃよ。」


ライティアは、上空を見た。


すでに衛星軌道上では、「ユニィティリアの門(ユニティリア・ゲート)」の宇宙港が建設され始めている。


「さて・・・

ワシは、リシテアールに帰らんといかん・・・

あの国連のバカ共が、三賢人や親三賢人派を困らせている頃じゃろうて・・・」


老師は、ため息をついた。

普通の素材では、山かピラミッドのようになってしまうのです。

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