第853話 海賊艦隊
その宙域を、無花果の紋章を付けた「戦艦」が航行していた。
それに、巡洋艦や駆逐艦が・・・
「フハハハハハ!
あの「猫の姫」にやられたときは、酷い目にあったが今度はそうはいかん!
貯金して、「艦隊」をつくってやった!」
旗艦・ムカカを始めとした海賊艦隊・・・
しかし・・・
「ワープアウト反応!」
オペレーターが報告する。
やがて、モニターにぽつりぽつりと宇宙船が映る。
しかも・・・
「あの」宇宙船が、いくつもの船を連れているではないか!
「船籍確認!
惑星リシテアール国連所属・調査船団!
中核艦キティルハルム王太子ユニティア座上艦「プリンセス・ユニティア」!」
報告を耳にして、宇宙海賊キャプテンイチジクの額からつっと冷や汗が流れた。
冗談じゃない・・・!
あの「猫の姫」だと!?
その頃、「プリンセス・ユニティア」の艦橋の王女席では・・・
「くくく・・・
あの海賊・・・
私の目の前に現れるとは、ずいぶんなめてるの!」
普段の妹や弟の前の「お姉さん」や、母を補佐する「王太子」の雰囲気を脱ぎ捨て、ユニィの目は「獲物を狩る猛獣」の目と化していた。
「「プリンセス・ユニティア」・・・!
神波動レーザー主砲・・・
一番から、五番まで・・・
エネルギー充填なの!」
ユニィは、再び出会った「キャプテンイチジク」に対して容赦なく「牙」を剥こうとしていた!
イチジク:ぎゃーッ!
あの「猫」だあああああああッ!




