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猫耳女王の宇宙計画~猫耳王女になって、総合導師になってみた~  作者: SHIN
第十八章 稲荷娘、帰るとき・・・
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第846話 稲荷神・・・帰る準備・・・

王宮前広場を抜けて、少し歩くと、港に向かう街道がある。


この王宮前広場を囲むようにして「貴族街」がある。


ここは、「一級貴族」の居住地だが、あくまで王家の次男・次女以降が独立して新たな家名を名乗った際に住む場所である。


「貴族」と言っても、キティルハルム王族は大抵「副業」を見つけているものである。


特に有名なのは、「アルム家」。


初代女王の次女にして初代「図書館の騎士団(ライブラリ・ナイツ)」の隊長だ。


その彼女の子孫は、優秀な軍人やアスリートを輩出している。


画家として大成した女王の次女は、母の名を譲り受けて家名とし、「普及型顔料」の特許とその腕で大成している。


そう。


彼らは、他国の「貴族」のように「政治家」や富豪ではないのだ。



その貴族街を抜けると、職人街・・・


更に行くと商店街がある。


この二つは、ミケランジェロ家の「巣窟」だ。


苦手な人は、好き好んで立ち寄らない。


用がある人は、苦手属性の結界に足を踏み入れるような感覚で訪れる・・・


沿岸部は、評議員の一族や民間人が多く住む住宅街。


更に、リニアモーターカーの駅「キティルハルム王都」駅がある。


「なんだかんだで発展しているなあ・・・」


私は街を見降ろしてつぶやいた。



キティルハルム・ダイヤモンドホテル・・・


ここでは、稲荷神一同が、帰り支度をしていた。


「パパ。

女王様が、パパからもらった「電動虫」を早速使ったって言ってました。」


葉狐ようこが言う。


「そうかそうか・・・

で・・・

「白いG」は?」


「はいです。

「これ、シロアリじゃないか!?」ってツッコミながら研究したみたいです。

DNAデータは作れたものの、「ミケランジェロ一族」の科学導師に渡るとやばいとか言って、封印したそうです。」


「ぷくく・・・!

ははは!」


雪尾ゆきおは、笑いながら床をバンバン叩く。


「信用ないな・・・

あの一族は・・・!」


「そうねえ・・・

「量産型」ライテスみたいな一族だから・・・」


萌黄も笑いながら引き継ぐ。


「そうですわね・・・

一族が輩出した女神様は、その気になれば「惑星」どころか「星系」全てにいる「人類」から「オナラ」を集めてぶっ放す「オナラ玉」を使ってますし・・・」


ミユが、髪をいじりながら言った。


「なんだか、稲荷町とキティルハルム王都は文化的な面はともかく・・・

空気が似ていますね・・・

稲荷町のご祭神一家も、女王陛下とリケ神を合わせたような感じですし・・・」


ミレイが、荷物をまとめながら言った。


「さあ・・・

元の世界に帰る支度は済んだ。」


雪尾ゆきおは、水干姿の帯を締めた。

「白いG」・・・

それは、「白アリ」ではありません。(笑)

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