第84話 逆恨み・・・
「味方ながら、なんて理不尽な!」
邪馬台国軍・中隊長・オダ・ヤスナガは、仰天した。
「まさか・・・自動ロックオンシステムか・・・
かつての地球や銀河に自動追尾ミサイルがあると聞いたが・・・」
ほどなく、銀色の魔装騎士が出現した。
なにやら、十二枚の翼を広げ、両肩にランチャーを装備、右手にライフルを持っている。
十枚の翼が本体から分離、宙を舞い、自在に動く。
翼から、神波動レーザーを放ち、「敵機」を粉砕していく。
しかも、邪馬台国軍にもラムンセン軍にも一切、傷をつけていない。
その機体に接近した「敵機」は複数存在したが、ランチャーとライフルに撃墜される。
「これが・・・全ての魔装騎士の祖・KMK-001猫の公爵か・・・!
では、乗っているのは・・・」
やがて、敵旗艦と思われる艦を撃破すると、そこから巨大な魔物のような機体が現れた。
「ありゃあ・・・「カピバラ」・・・」
私は、正直唖然とした。
全長五十メートル以上あろうか・・・
どう見ても、「カピバラ」である。
「乗っているのは、誰ですか!」
私は、声を張り上げた。
「「鼠の大魔王・実験用マウス一号」さ。先日の「おもてなし」ありがとう!」
ありがとうと言っているわりに、「怒りの気」を感じるんだが・・・
「おかげで、後輩は・・・
スケベなネズミに変わっちゃったよ!
毎日、「兵士の増産」だと言って、襲ってくるんだ!」
あちゃあ・・・
実験用マウス二号に火をつけちゃったか・・・
「べ・・・別にいいじゃない?
ラブラブで・・・
「奥さん」と、子作り三昧で・・・」
「こっちの身体が持たないよ!
まさか、「こっち」で、攻める猫がいるとは思わなかったよ!」
はい。
完全に逆恨みです。
ありがとうございます。
「えらく強力な機体を作ったね・・・
巷じゃ、「総合導師」って呼ばれているとか?」
「おかげでね・・・家臣や国民に変なモノ作るんじゃないかって疑惑を持たれてんのよ。」
これより・・・
いや・・・




