第790話 遺産
「邪馬台国艦隊・・・
攻撃!」
ニニギ殿下の声が響き、無数の神波動の光が、ノワールを撃つ。
しかし・・・
「侍が、この程度ですか?」
「く・・・!」
これしかない・・・
「アレを使いましょう!」
「アレか!」
「アレだね!」
私は、記憶装置を、コンソールに差し込んだ。
三機が輝く!
「ま・・・
まさか・・・
ハルカ博士の遺産!?」
ノワールが、驚愕の声をあげた。
モニター画面を見る。
砲門と、搭載ミサイルが増えている。
「「「いざ!」」」
全砲門を開く・・・
「「「発射!」」」
外しようもない!
ドドオオオオオオオオオン!
そこには、ボロボロになったノワールの姿が・・・
「やって・・・
くれましたね・・・!」
「「「!!!」」」
こ・・・
これは・・・
ものすごい勢いで、再生している!
しかも・・・
姿形まで変わって・・・
「声まで変わって!」
形容もつかない姿になっているではないか!
「そんなに・・・
そんなに、世界が・・・
人間が・・・
神々が憎いですか!?」
「憎いですね!」
「努力が報われないとき・・・
場合によっては、その矜持をほんの少しだけ捻じ曲げる必要だってあります!
それができないからと言って、全てをこわすのですか!?」
「悪いですか!?
そんな者が多いから、宇宙は・・・
ない方がいい!」
「詭弁です!
しかし・・・
それが「正論」なら私は・・・」
一息に言う!
「捻じ曲げます!」
「そういうもので、私はありたい。」
仙人のような教師にして文豪が言っていた言葉です・・・




