第781話 猫邪神の力・・・
「リシテアール三賢人・・・
この世界における、超魔王の後継者・・・」
ノワールは、私たち三人を見た。
「神に認められた女王ミリアム・・・
無節操にして変人な総合導師アルナス・・・
事実上のハルカ博士の後継者ジョルジュ・・・
常人ではないですね・・・」
ノワールは、爪が伸びた左手で空を掻いた。
「猫の毒爪!」
毒霧が発生する!
しかし!
「僕がいるから、無駄だよ。」
ジョルジュが進み出る。
「そら!」
懐から、赤黒い液体の入った小瓶を取り出し、床に叩きつける!
ぱりんッ!
瓶が割れ、赤い煙が立ち昇る!
「さあ・・・!
我が生き血よ!
皆を護る盾となれ!
対毒血煙!」
呪文に応えて血煙は、毒霧を打ち消して消えた。
「ま・・・
科学と魔法の融合ってとこかな?
僕には、毒は効かない。」
いつになく、マジな目をしている。
「まさか、あなたが身を削るとはね。」
「柄にもなく、守りたいものができた上に増えたんだ。
これくらいはするよ。」
そこへアルナスが、斬りかかる!
「真空波動剣!」
ばしゅッ!
ノワールが、杖で受け止める!
「なかなかの威力ですね・・・
総合導師にしておくのが惜しい!」
「手傷くらいは負わせられると思ったんだがな。
さすが猫・・・
反射神経はいいらしい!」
そこへ・・・
ガンッ!
金属製の「タライ」が、ノワールの脳天を直撃した!
「こういうこと、やっちゃダメかにゃ?」
リケちゃんだった!
タライには、「ペロリン」と書かれている・・・
「「神」のくせしてお行儀が悪いですね・・・」
ノワールは、ニタリと笑った!
久々の「タライ」です!




