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第766話 正義対審判
「では、貴様・・・
何をもって正義とする?」
アヌビスが、テミスに語り掛ける。
「これが証明します!」
テミスは、マント止めを外し、掲げる。
その大きさが変化し、天秤となる。
「よかろう。」
アヌビスも、天秤を出す。
アヌビスの天秤の皿に、神波動の球体と真実の羽根が出現する。
「「勝負!!!」」
しかし、どちらの天秤も動かない。
「まさか・・・
どちらも「正義」とは・・・」
「どうやら、貴様も私も「公平」のようだ。」
テミスは、剣を構える。
「こちらで訴えるしかないようですね。」
「そのようだな。」
アヌビスは、鎌を構える。
「正義の一閃!」
「静寂なる鎌!」
ギンッ!
二つの武器が、ぶつかった。
「はッ!」
テミスは、神波動弾を放った。
「どりゃッ!」
アヌビスのそれに、相殺される。
「敵でなければ、分かり合いたいとすら今、思ってしまいました。」
「無理だな。
同じ「大魔王」とはいえ、「産まれ」が全く違う。
貴様は、新世代の・・・
しかも「善の大魔王」。
源が違うのだ。」
正義と審判・・・
なんでこんな戦い、思いついたんだろう・・・




