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第753話 東宮の矜持
「因果なものだ。
何故に、貴方が大魔王なのか・・・」
「持ち上げてくれるな。
私とて、かつては「簒奪者」よ。」
かつて彼は、仲間と共に大帝国の初代大帝に仕え、共に高霊族を滅ぼした。
「そうは言うが・・・
貴方は、そのような経緯ながら・・・
女神たち・・・
私たちには、そう伝わっている・・・
妻や、子供たちと共に田畑を耕し、穏やかな生涯を送ったといわれる・・・」
ニニギは、ツクヨミを見た。
「「それ」が全てではないということよ!」
その言葉を合図に、ニニギとツクヨミはぶつかった。
「やるな!」
「国を・・・
世界を・・・
民を預かるのだ!
やらねばならぬ!」
互いに、後ろに下がる。
「ミリアム陛下も・・・
アルナス閣下も・・・
そうして戦っておられる!
それが・・・
君主たる者よ!」
ニニギは、神波動を高める。
「貴方にも・・・
「愛」はあったはずだ!」
「捨てたさ。
人を愛することをやめさせることの多いこの世界・・・」
ツクヨミの目が、かっと開く!
「なんの価値がある!?」
凄まじい迫力があった。
正反対です・・・




