第716話 戦場の結婚式6
「ふむ・・・
よいものだな・・・」
一人の竜神が、ナンモナイトクッキーをかじっていた。
「おや・・・
お一人ですか?
光竜ストリア様。」
そこに現れたのは、アルナスだった。
「ここで、一発芸を。」
アルナスの髪の中から、にょっきりと「狼」の耳が出る。
白衣から、狼の尻尾がのぞいている。
「おや?
混雑種とは、こんな特技を持っていたか。」
「まあ、人間族だけでなく、いくつかの種族の遺伝情報を持っているわけですね。」
そのときだった。
「おーい!
ケフィの店のケーキと、新種のアナゴ「アネゴ」の蒲焼きだぞ~!」
ジョルジュが、声をかけてきた。
「おう!
ジョルジュ殿!
今行くぞ!」
白衣を翻して、アルナスは歩いていく。
アルナスの、金色の尻尾がぶんぶんと振れている。
「フフ・・・
結婚式というより、社交パーティーだな。」
壇上のテーブルを見ると、新郎新婦がナキに妙な薬を渡されている・・・
「コレは・・・
陛下が昔、「発情を止める」薬に失敗したヤツにゃ!」
「ちょっと!?
それ、マズいと思うにゃ!」
「副作用で、思いっきり発情するにゃ!
これで、初夜を・・・
って・・・
痛いにゃ・・・」
ナキは、殴られていた。
「ったく!
余計なこと、するんじゃないの!」
殴ったミリアムは、何気に拳に回復魔法をかけている。
「この超合金頭は!」
「私の棘付き鉄球でも砕けないです!
陛下・・・
複雑骨折してたです・・・」
アルナスの、変身形態の一つが披露されました!




