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第707話 ファクベリオン攻防3

「アル・ファシル様!

防衛隊は、全て抑えられています!」


護衛の部下が、悲鳴を上げる。


「な・・・

なんだと!?」


アル・ファシルは、恐怖におののいた。


「く・・・

来る!

キティルハルムの民は、精算するまで恨みを忘れん民だ!

特に、ミケランジェロ一族は・・・!

たとえ、相手が「神」でもだ!

他ならぬキティルハルムの民だった私が、よく知っている!」


「ぎゃああああッ!」


報告した部下が、電動ノコギリで切断されて、絶命する。


「いかにもにゃ!」


ファナは、電動ノコギリに神波動オーラをガンガンと込める。


「!!!」


回転する刃が、消えた!


一秒間に、どれだけ回転しているかわからないほどに、回転数は凄い。


それだけ、彼女の神波動オーラが物凄いということだ。


「ミケランジェロ一族の長は・・・

代々、神や大魔王すらおびやかしたという・・・

しかも、今の代に至っては、「神」すら輩出しているぞ・・・!」


「さすが、中間管理職だっただけに、歴史のお勉強は完璧にゃね・・・!」


「ひッ!」


さしずめ、ジェイソンである・・・


「確か、女王のイラストに、鎧を着た死者を描いたモノがあったな・・・」


「ほお・・・

アノ、趣味のいい鎧がないのが残念にゃ!」


いや、趣味は悪い。


ミリアムは悪ふざけで、「ジェイソンのイラスト」を描いていたのだ。


アイスホッケーのプロテクターをまとって、チェーンソーをぶん回してくる殺人鬼は、やはり怖い。


「・・・

かたき討ちの武器じゃないぞ!」


そりゃそうだ。


普通は、剣とか銃とか持ってくるものだ。


まさか、「電動ノコギリ」を持ってくるヤツはいない。


「あの親子の恐怖と無念を・・・

祖母ちゃんの無念を、一千億倍にして返してやるにゃ!」


こりゃ、怖いでしょう!

まさか、「かたき討ち」の武器として、電ノコを持ってくる奴なんて、そうそういない!

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