第70話 暗黒惑星
「なにコレ?
任務に失敗しただけなら許すけど・・・コレって・・・」
時間は、ミリアムが、実験用マウス二号の追跡に成功した頃に遡る。
怖い声で、実験用マウス二号を叱ろうとした、実験用マウス一号は、いきなり「それ」に頓挫した。
「ぶわっはははははは!」
貞操帯・・・
そうとしか言えない「ナニカ」が、実験用マウス二号に、つけられているのだ。
「ふひーふひー・・・君は、僕を殺す気かい?」
「と・・・とんでもありません!」
「とりあえず、「コレ」とっちゃおう。」
実験用マウス一号は、右手から黒い神波動を放ち、貞操帯を粉みじんにするが・・・
「な・・・なんだコレ!?」
実験用マウス二号の「股間」に驚いた。
「け・・・「怪我ない」ね・・・」
「字をわざとらしく間違えないでください。」
つるつるであった。
しかも・・・
「炎症をおこしてるね・・・」
「唐辛子とマスタードとわさびを合成した軟膏を、塗りこまれました・・・」
若干、涙目。
「相変わらず、猫さんたちはえげつないなあ・・・ここまでするか?」
ほどなく・・・
実験用マウス二号の股間と、肛門から「白いもの」が垂れてきた。
「まさか、交配実験されたとか!?」
しばらくすると、その「水溜り」の中に、クリスタルを発見。
「なんだコレ?」
拾い上げる、実験用マウス一号。
クリスタルから、光が放射され、スクリーンを形成する。
そこには・・・
「あーッ!あの黒猫!」
誰あろう、ミリアムの姿。
『やっほー!
王太子ミリアムです。実験用マウス一号さんですか?
せっかくのご使者なので、おもてなしをさせていただきました。』
「さんざん、拷問にかけたクセに!」
『つきましては、彼女におみやげを持たせました。
キティルハルム王国のブランドのとってもおいしいヨーグルトを、彼女のおなかと子宮にね。
その趣味があるなら、どうぞご賞味くださいな。
初代女王、ノワール二世がお世話になったお礼です。』
そのまま、スクリーンは消滅する。
「~~~ッ!」
実験用マウス一号は、実験用マウス二号の股間が気になった。
いろんな意味で。
「怪我」ないのです・・・




