第69話 特定
「うう・・・ひどい目にあった・・・」
気がつくと、郊外に放り出されていた。
「逃げるチャンス!」
実験用マウス二号は、印を結んだ。
「空間転移!」
キティルハルム航空宇宙局・・・
「姫!読みどおりです!
奴は、「第六惑星」に転移しました!」
どこか宇宙船のような部屋と、錬金術師たちがミスマッチだが。
「と・・・いうことは、ここを拠点に「超魔王」が復活の準備を整えてるわけね。
ほほお・・・」
いいじゃないか!
この私が先陣を切って戦ってやる!
「あ・・・「貞操帯型」発信器・・・破壊されたようです。
反応・・・ロストしました。」
当たり前か・・・
「けど・・・あなた・・・「貞操帯型」ってのに力入れて言ってなかった?」
ついでにお前「女性」だろ。
「い・・・いいえッ!」
ウソつけ。
ついでにこいつ・・・
目が、光ってた・・・
「ただちに、国連に報告!」
「「「ははッ!」」」
怪しいとにらんでいたんだ。」
大体、この「第六惑星」・・・
怪しすぎる。
やたら金属でできていたり、変な神波動を放っていたり・・・
ミナから「図書出版の嗜好が、変わりつつある。」と報告を受けて、大規模なマインドコントロールでも受けているんじゃないかと思ったけど。
「超魔王」という化け物ならば、どうだろうか?
かつて、超魔王は「負の気」を片っ端から集め成長する邪悪生命体としてつくられたという。
ならば、逆もできるんじゃなかろうか?
「ガン細胞はね・・・一つでも摘出できないとね・・・また増えて転移するのよね。」
この辺りのこと・・・
ライテス一族に聞いてみるか・・・
「ライテスの気持ちがわかってきたなあ・・・
そりゃ、「アホ親父」にもなるか・・・」
私は、ため息をついた。
「さすがに、銀魚はつくりませんか?」
オペレーター娘が、尋ねてきた。
「つくらないわよ。」
つくってたまるか!
「警備用のレッサーパンダに、レーザーライフルを持たせるのは?」
なんだそれは!?
「やらないってば。」
「路傍の石を変型可能な「ロボの石」には?」
「しないっつーの!」
ううっ・・・
信用ねーなあ・・・
総合導師の見られ方ってそんなもん。




