685/3249
第681話 「完成」の秘密
剣を・・・
魔法を撃ちあうこと数度・・・
アルナスは、あることに気づいていた。
「気になっていたんだ・・・!
いくら、悪の魔女の技術とはいえ、なぜお前が、「生物」として「完成」しえたかがな!」
「ほう・・・?」
「いくら、きさまら大魔王があらゆる種族から人間を誘拐して集めようにも、時間がかかるし我々に感づかれる!」
そう・・・
エルナスのもととなった「ライテス」の遺伝情報は「個人情報」を残し、ほとんどが消失していた。
しかし、それを「人狼」や「竜」といったランダムな「人間」の情報で補強していたのだが・・・
「そう・・・
猫邪神ノワールのもととなった「超魔王ガルアレート」・・・
ヤツは、当時のリシテアールのあらゆる生物を「食らって」いた。
故に、その遺伝情報を逐一覚えていたって訳だ。
そのなかに、偶然我が家系に繋がる人物がいくらかいたのかもしれん・・・
「材料」には事欠かなかったという訳だ。」
「くくく・・・
さすが、三賢人に数えられる総合導師アルナスだ。
正解だよ。」
エルナスは、剣を向けた。




