第668話 鏡面盾艦配備
そんな中、新たに合流した艦隊があった。
邪馬台国艦隊だ。
「ふむ・・・
だいぶ形になってきたのではないか?
ミリアム陛下。」
そう言ったのは、邪馬台国東宮・ニニギ殿下だ。
「今は、この要塞自体まだ「灯」が灯っていない状態です。
ハリボテですよ。」
それを聞いたニニギ殿下は、ニッと笑った。
「くくく・・・
もとより、リケ神がおられる。
並大抵の攻撃には耐えられよう。
だが・・・」
「だが・・・?」
ニニギ殿下は、外を見た。
「新型実用艦がある。」
「新型実用艦?」
私は、オウム返しに尋ねた。
「わが軍では、光学兵器や神波動兵器の特性を考えるうち、最低では六割・・・
最高で十割の攻撃を「返して」やればよいと理論づけたバカ科学導師がいたのよ!
それを元に妻が研究・完成させたシステム・・・
それが、神波動鏡面盾だ。」
「ま・・・
まさか・・・
「攻撃」を鏡のごとく跳ね返す!?」
信じられない!
「大体にして、「盾艦」にしても、「護衛艦」にケチをつけたのがきっかけであろう!」
「そう・・・
ウチの変人総合導師がね。」
「人のこと・・・
って!
痛いにゃ!」
余計なことを言ったナキは、チョップで黙らせる。
「そもそも、「護衛艦」は、索敵能力を飛躍的に高めることで敵の早期発見に努めた艦・・・
現代のリシテアールの宇宙艦艇にはそれだけの性能はあるし、「無意味」っていうのが彼女の言ですね。」
「それで、本物の「盾」とは笑わせる!
リケ神が使われる防御魔術・・・
至高の防御盾にしても、「聖戦の女神」アテナの盾の力を借りる術のようだな・・・
確かに、「名前負け」だな。」




