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第667話 平和の城塞
物資が次々と運び込まれ、要塞の改修工事は進んでいく。
「やあ!
形になってきたね!」
ようやくできあがった指令室に、ジョルジュが足を踏み入れた。
「よく言うにゃ!
なにやってたにゃ!」
リケちゃんが、噛みついた。
「痛い痛い!」
マジで・・・
「ちょっと、「要塞砲」の詰めをね・・・」
じゃきんッ!
リケちゃんの爪が伸びる。
「「爪」じゃない!」
「平和神のすばらしい「オヤジギャグ」にゃ。」
「おっかないよ!」
ジョルジュは、モニターに映像を投影する。
「これは・・・
強襲揚陸艦の神波動閃熱砲を三発同時に受けて発動する主砲・・・」
私は、目を見開く。
「兵器自体は物騒だけど・・・
この新要塞と合わせて名前を考えたよ。」
ジョルジュは、胸を張る。
「要塞砲は・・・
平和神の爪。
そして・・・」
爪を黒の油性ペンで塗っているリケちゃんは、放っておくか・・・
「要塞の名は・・・
平和の城塞・・・」




