第658話 破壊神殺しの術
「アルム」を見るウィズ。
彼女の脳裏に、リケとの修行が思い出された。
「「悪の大魔王」には、強すぎて人間には「殺せない」ヤツもいるかもしれないにゃ。」
「いるのですか?」
「可能性の話にゃ。
だとすれば・・・
どうすればいいにゃ?」
考えた。
そして・・・
「「悪の大魔王」なら・・・
「光の神」の力を借りればいいのでは?」
「正解にゃ。
創造神帝・・・
天帝とも称される神にゃ。
あちしの上司の同僚にゃ。」
「父上。
意見具申します。
私に・・・
大魔法を使わせていただけませんか?」
「大魔法・・・?」
ダルタニアンは、娘を見た。
「その昔、創造神帝は破壊神を「殺す」とき、「暗黒神波動」を制御不能にする術をしたとされます。」
「あれは、すでに制御できていないようだが。」
しかし、ウィズは首を横に振る。
「制御できていないのは、「意思」と「進化」。
この術は、「暗黒神波動自体を「暴走」させます。
結果、どんな存在でも「光流神波動」をもってしても「相殺」「調整」が不能となってしまいます。」
「やるしかないか・・・」
ダルタニアンは、意を決した。
「魔術砲、発射準備!
ウィズの詠唱終了と共に、撃ちだせ!」




