第631話 パンダの逆鱗
「あちゃちゃちゃ!」
「そりゃ熱いでしょう。
金属と半導体をのり付けするものですから。」
ぶんッ!
ユアンは、右手を一閃した。
ざんッ!
「っつ!」
ルイの服の胸辺りが、裂けている。
いつの間にか、ユアンの右手に「キャットクロウ」のような武器が・・・
「おお!
さすが、クマ科にゃ!」
人熊の格闘士も、同じような武器を使用する。
「私の腕力による衝撃波に、神波動を加えました。」
ルイの額に汗が流れる。
「ぱ・・・
パンダの皮を被った熊だ・・・」
ぴきッ!
そのとき、ファクトリアは確実にユアンが「キレる」音を聞いた。
「こ・・・
コワいにゃ・・・」
「言ってはならぬことを!」
ユアンの神波動が、色を変え、銀色に変わっていく・・・
「か・・・
混沌神波動!」
初めて、ルイの顔に恐怖が見える・・・
「冥土の土産にいいことを教えましょう。」
ユアンは、「竹槍」を旋回させる。
「殺されても文句を言わない人でも、最小で一つ・・・
最大で幾つかはわかりませんが・・・
「これだけは言われると、キレる。」という一言があります。
また、地球には「逆鱗」という言葉があります。」
そう・・・
ルイは、ユアンの逆鱗に触れたのだった。




