第62話 見た目詐欺師な夫
王太子補佐官イリア。
ミリアム王太子の夫である。
「やっぱりか・・・
無茶するなあ・・・ミリアム様は・・・」
イリアは、ミリアムがかつて合成に失敗した薬を分析していた。
「これじゃあ、発情を抑えるどころか、負担が・・・」
いいかけて、気付く。
「僕に、だらしなく襲いかかりたくなかったのか・・・」
いつも砕けた口調で話す妻だが、人猫としては、やたら潔癖症だ。
が、それだけに性欲の対象と見なければ、充分につきあえる女性だ。
初対面でイリアは、思った。
「彼女には、発情して襲いかかるような男ではだめだ。」と。
イリア自身様々な事柄に興味があった。
だから、学校の教師たちとは別に、「師」となってくれそうだとも思った。
まあ、それで彼女に近づいた訳だが、当のミリアム本人は、自分にベタ惚れだった。
「男の甲斐性がどうのという問題ではない。」ということだ。
「うおっぷ!」
物思いにふけっていたイリアだったが、温かく柔らかいものを、顔に押し付けられた。
洗濯板だが、柔らかくて大好きな妻の胸・・・
「ど・・・どうしたんですか!?」
「授乳。」
真顔で言う、ミリアム。
「いやね・・・あなた、えっちするとき、乳首ばっか吸ってたし・・・」
冷や汗が・・・
言いつつ、ミリアムは、イリアのズボンをおろし、その股間に腰をおろす。
「は・・・入っちゃってます!」
「さあ!授乳とのコラボ・・・いってみよう!」
そう言えば、初対面で、この人・・・エロい目で見てきたっけ・・・
やっぱ「猫」だから・・・




