第624話 銭湯機起動
『快適な、銭湯機の空の旅はいかがですかにゃ?』
大音量で、ファクトリアの声が空から響いている・・・
「あのクソアマ・・・!」
私は、空を見上げた。
リケ神殿・・・
「・・・放っておいていいんですか?」
リケと共に、青バラの手入れをしていたテラが尋ねた。
「見なかったことにするにゃ。」
「しかし、リケ様は評議会に相談役として参加されると聞きます。」
「まあ、「呼ばれたとき」だけ発言するにゃ。
基本、神様は政治に関わらんにゃ。」
リケが持ったじょうろから、ちょろちょろと水が出て、バラの根元を濡らす。
「快適にゃ~・・・」
「銭湯機」を運転するファクトリア。
しかし・・・
「にゃッ!?」
ずがあああああああああああッ!
天から、光・・・
「黒い光」が、「銭湯機」を打ち抜いた!
「ぷはー・・・
危なかったにゃ・・・」
ファクトリアは、不穏かつ凶悪な暗黒神波動を感じたため、緊急ハッチを開いて飛び降り、飛行魔法と浮遊魔法の複合で脱出したのだった・・・
「あ・・・
あちしの最高傑作が・・・」
ファクトリアは、恥も外聞もなく号泣する・・・
「にゃあああああああッ!
高い金つぎ込んで、作ったのにーッ!」




