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第598話 キティルハルム航空部隊
「むむむ・・・」
私は、執務室で報告書を見て唸った。
新型機KEF-001エアキャットが完成して、ラインに乗った。
この機体は、瞬時に変形し、空力特性で風を受けて飛ぶ。
試作機が空中を飛んだ時、誰もが目を見開いていた。
そりゃそうだ。
飛行機なんてすっ飛ばして、宇宙開発にまで行ってしまったリシテアールでは、「信じられない」ことだろう・・・
しかしだ・・・
問題は・・・
「どーして、募集したパイロットがみんな女性・・・
しかも・・・
「ミケランジェロ一族」なのよ!」
「世の常にゃ・・・」
物陰から、ナキがひょっこり現れた。
「あちしは関わってないにゃ。」
「・・・・・・ッ!」
くそッ!
今や、ミケランジェロ一族の「長」となったコイツならやると思ったが・・・
「うう・・・
空や宇宙が、にゃーにゃーとうるさくなる・・・」
しかも、手加減のない連中だし・・・
「奴ら・・・
「海猫特攻隊」って言ってたにゃ。」
なんだその不吉なネーミングは!
「せめて、「海猫隊」になさい!」
私は怒鳴った。
そして後悔・・・
ナキが、正式な文書で提出・・・
正式に決定してしまったのだ・・・




