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第582話 大魔王キティルハルム

その日、スケジュールの空いていたユニィは、アルムスと共になぜか謁見の間で昼寝をしていた。


「っ!」


ユニィは、突然の襲撃に悠久の守護杖エターナルガードワンドで受ける。


「襲撃者」は、右手に「爪」を伸ばしている。


「「古代種」!?」


目を覚ましたらしいアルムスは、「襲撃者」を見て驚愕する。


「さすが、キティルハルム王太子ね。

突然の襲撃に対応するなんて。」


ユニィは、その相手を見た。


「ま・・・まさか・・・」


何度も、肖像画で見ている。


ユニィはその人物を間違えようもない。


「黒猫の「教授女王」・・・

二代目女王キティルハルム!」


そう・・・


国の名ともなった、二代目女王の姿だった。


「「古代種」であるのもうなづけるの・・・

でも、まさかあなたまでもが、「敵の大魔王」に・・・」


「そう。」


そこにいる「大魔王」は、にっこりと笑う。


「我が名は、教授大魔王キティルハルム!

キティルハルム王太子ユニティア・キティルハルム!

お命頂戴!」


ギンッ!


杖と爪が、ぶつかり合う。


「考えてみれば、あなたが今まで出てこなかったのが不思議なの!」


ユニィは、印を結ぶ。


光輝閃熱針シャイニングニードル!」


四方八方からの、炎の針がキティルハルムを襲った。


しかし、キティルハルムは全て爪で叩き落とす。


「さすがは、「二代目」なの・・・!」


ユニィは毒づいた。


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