第581話 古の記録2
「じゃあ、次はパスキールパレスに記録があるかもしれないね。」
ジョルジュが言う。
「どうだか・・・
かつての地球にも、そういうのはあった。
実は、異星人が地球人の先祖だの、異星人が「神」だっただの・・・」
「変わり種には、恐竜が「竜神」に進化して「先史文明」を築いていたなんてあったし。」
アルナスの反論に、私が応じる。
「実際には、ただの大災害が神の怒りの「粛清」にすり替わっていたなんて例もある。」
「つまり・・・
長いこと、何かの拍子で「文明」を喪って、最終的に「神霊族」文明にまで繋がったと・・・」
「そういうことだな。」
アルナスが、話す。
「かつての地球でだが・・・
20~21世紀にならないと、開発不可能な機械が、「神話の時代」の地層から出土したなんて例もある。」
「「場違いな遺物」って訳だね・・・
こればっかりは、後の発見を待つしかないか・・・」
「でも・・・
これって、公表するのかい?」
ジョルジュが尋ねる。
「ええ。
幸い、リシテアールには「宗教理論」で反論する人はいないわ。」
しかし・・・
「君たちのころの「地球」ってどうだった?」
ジョルジュが、違和感をもったらしく、尋ねてくる。
「全ての生き物は、神様がつくったとか。」
「そうだけど・・・」
「「進化」を神様がやっていたじゃなくて・・・」
「うむむ・・・
どういえばいいだろう・・・
そうだ・・・
「ホープメイカー」に例えればだ。
部品のレベルでつくられたのではなく、「創造神族」が光流金属でいきなり一つ一つ生成したようなものだと、言い張ったような感じだな。」
アルナスが例えた。
「そんな無茶が通ってたのか・・・」




