第561話 鼻毛野牛のステーキ
「うーん・・・
牛肉は、熟成にゃ・・・」
創作料理アリアの店主アリア・ミケランジェロは、巨大な牛肉を見てうっとりとした。
「おいしそうにゃ・・・」
カランカラン・・・
店の戸が開く。
「この神波動・・・
陛下と葉狐ちゃんにゃ。」
「新作の料理ってある?」
私は、アリアに尋ねた。
「にゃははは!」
これは、なんかあるパターンだ。
「「鼻毛野牛のステーキ」にゃ!」
「!?」
葉狐ちゃんが、目を丸くした。
「「野牛」ってなんですか!?
バッファローですか!?
バイソンですか!?」
「にゃ。
地球でいえばバッファローに近いにゃ。
で、「肉食」にゃ。」
「おっかない牛さんです・・・」
「それで、人や家畜ばっか襲ってるから、「駆逐」されて「食用」にされているにゃ。」
「まるで、襲ってきて、自分を食べようとした熊さんを食べちゃった黒竜さんみたいです・・・」
黒竜公の話を、葉狐ちゃんに話したけど、覚えていたか。
「ま、変り者で姫様とお友達の「熊」もいるにゃ。」
言いつつ、二人前のステーキをテーブルに置く。
「いただきます・・・」
「です・・・」
こ・・・これは・・・
蛸酢と醤油ベースのソースが、効いている!
「おいしいです!」
「でも、この「鼻毛野牛」・・・
キモいって、有名にゃ。」




