第547話 キティルハルムのクリスマス3
「今年も、あちしに誕生日祝いのお菓子ありがとうにゃ!
お礼として、クリスマスプレゼントにゃ!
クリス!
よろしく頼むにゃ!」
サンタ服から、尻尾をくねらせて、聖クリスは助手兼運転手のティナやチョップと共に、プレゼントを配っていく。
「にゃーははは!
今年は、エメラルドのドクロにゃ!
わかってるにゃ、リケちゃんは!」
ナキが喜んでいる。
確か、去年は「サファイアのドクロ」だったな・・・
絶妙なチョイスだ。
私なら、いくら相手がナキでもこんなモン贈らない・・・
相変わらずだ・・・
趣味が悪い・・・
で、私のは?
こ・・・
これは!
「おお!
1/1500スケールの樹脂製組み立て式模型!
私の座乗艦の「ミリアリア」!」
新年明けに発売される「新作」!
しかも、完全変形!
「私は、「プリンセス・ユニティア」なの!
カッコいいの!」
うむ。
親子二代、女ながらこういう趣味です。
イリアは、マーキング付きの専用機のキットで悦にいっている・・・
「見ろ!
アラミス、アトス、ポルトス!
「ナイト・ダルタニアン」だ!」
年甲斐もなく、ダルタニアンが喜んでいる。
軍人系は、こういう趣味が多い。
そして・・・
「もらっていいですか?」
狐の女の子が、遠慮がちにしている。
「ウチのバカが世話になったにゃ。」
「ありがとうです、猫神様!」
女の子は、プレゼントの包装を解く。
「棘付き鉄球です!」
リケちゃん・・・
子供に何渡してるの・・・
「異空間収納ポーチもあげるにゃ。」
「かさばらなくていいです!」
「ちなみに、コレ、ヒヒイロカネ製にゃ。」
「まさかの「超合金」!」
こうして、皆、欲しかったモノをもらって喜ぶ・・・
しかし・・・
この娘誰だ?
知っている気がする・・・




