第538話 ナキの仕事納め計画5
「次は、何行きますか!?」
なにやら、葉狐はキラキラした目で見ている。
「あんた、変わりモンにゃ・・・」
「言われます。」
ナキは、でっかい「代理石」を持ってくる。
「大理石ですか。」
「んにゃ。
「代理石」っていうにゃ。
文字通り「大理石」の「代用品」にゃ。」
「よくわからないですけど、ダイヤの代用品が、「ジルコニア」みたいな感じです?」
「そんなモンにゃ。
ま、キティルハルムでは金剛石は実用品にゃ。」
言うと、ナキは電動切削機で加工を始める。
「だいたい、有用なのに宝石を装飾品にするのはもったいないにゃ。」
やがて、ダルマのような姿に加工されていく。
「おおう!
これは、雪ダルマ!」
「「「黙る」にゃ。」
かなり寒い。
「ぷっくく・・
さ・・・寒いです・・・
そのオヤジギャグ・・・」
「ウチの陛下は、「オバン」と呼んでといってるにゃ。」
細部を整える・・・
「うりゃりゃりゃ!」
葉狐は、それに彩色していく・・・
「す・・・
すげえにゃ・・・
モノホンみたいにゃ・・・」
むふーッと、葉狐。
「銘は、なんですか?」
「そのまんまにゃ。
「リアル雪ダルマ」!」
リアルなくせに、需要はなさそうだ・・・




