第530話 混沌の魔将軍ナナイ
「こうして、キティルハルムのミリアム陛下にお目通りいただけるとは、このナナイ感激です!」
宮殿の応接間で、混沌の大魔王カオティカと混沌参謀ナナの長女・混沌の魔将軍ナナイはかわいらしい声をあげた。
ネズミの耳と尻尾がゆれる。
「どうかしら?
「大魔王軍」のほうは?」
「そうですねえ・・・
ちゃくちゃくと軍備は、増強されています。
ただ・・・」
「ただ・・・?」
「あいかわらず、母さまはエロいです・・・」
「は・・・はは・・・」
ナナは、前大戦のころからこうだ。
夫に人前であっても絡み付いている。
「ネズミのくせにヘビみたいです・・・」
まったく・・・
教育に悪くないか・・・?
「まあ、好きだからというのはわかるのですが・・・
人前では・・・」
容赦ない娘だ。
「なんとなく、超魔王がなんもかんもぶっ壊したくなったのもわかります・・・」
「ソレ・・・
危険よ・・・」
「わかってます。
それでも、この世界はおいしいものが・・・
楽しいことがたくさんあります。
だから私は・・・
魔王たちは、「悪」に屈しないんです。
「悪の大魔王」たちに負けずに、みなさんと手を取り合うんです!」
どうやら、人材も増えてきたようだ。




