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第529話 あいつが・・・
「これ、おもしろいわよ~
ユニィちゃん!」
宮殿の応接間でマイカが、応接間で一枚のDVDをユニィに手渡した。
「劇場版アニメでね・・・!
「宇宙海賊キャプテンイチジク」っていうの!」
ぴきッ!
ユニィが石化した。
「実在の宇宙海賊がモデルで、「まぞーん」っていう悪い奴らと戦う話なのよ!」
「え・・・
遠慮しておくの・・・」
「どーして?」
ダークブルーの耳と尻尾をくねらせて、尋ねるマイカ。
「本人に逢ってるの・・・」
はっきりいってトラウマだ。
「地球に行ったとき、でくわしたの・・・
「積荷を置いてけ」って・・・」
「あ・・・ああ・・・
「実物」に逢ったのね・・・」
ユニィは、キャプテンイチジクに出会ったときの話をした。
「・・・イチジク・・・艦長・・・
そりゃ、トラウマだわ・・・」
「ごめんなの・・・」
「じゃあ、特撮の「パワードレンジャー」持ってくるわ。」
「ありがとうなの!」
戦場で、政治家として、学者として実績があるユニィだが、アニメや特撮に目がない。
「う~ん・・・
「宇宙刑事ガバン」もつけちゃう!」
「おおう!」
ユニィは、さっきの態度はどこへやら。
満面の笑みを浮かべた。




