第516話 美人局長
「え・・・
えらいこっちゃ・・・」
パルパスは、闘技場の影から足音を立てずに走り出す。
しかし・・・
ガンッ!
一人の女性にぶつかった。
「・・・!!」
「キティルハルム一級貴族・ワッフリーズです。
さあ。
「降伏」と「死」・・・
どちらを選びますか?」
「キティルハルム情報局長・・・!」
「私のことをご存知でしたか。」
ワッフルは、ニヤリと笑う。
「私は、「美人局長」と呼ばれています。」
「わ・・・笑えねえ・・・」
「おや?
笑い「殺そう」としたのですが。」
いうと、詠唱を始める。
「光輝閃熱針!」
「くッ!」
パルパスは、背筋、腹筋、背骨・・・
この三つを使い、四方八方から飛んでくる炎の針をかわしまくる。
「ミケランジェロ直伝・・・
クラーケンダンスだ!」
「・・・・・・」
ワッフルは、げんなりした。
「リケちゃんが、「キモい」って言っていた技ですね・・・
しかし・・・」
ワッフルは、指をぱちんと鳴らす。
ガンッ!
ゴン!
ドカッ!
「・・・い・・・痛え・・・
どして・・・?」
パルパスの避ける方向に、金剛石があったのだ!
「簡単な話です。
あなたが避ける方向を「予測」して、金剛石を出現させました。」
そして・・・
ワッフルは、パルパスをうつぶせにすると、馬乗りになって両手であごを引っ張りあげる!
「キャラメルクラッチ!」
「ぎゃあああああッ!」




