第515話 神に勝つ
アリーナが、吹雪を放った。
「吹雪の嵐!」
対して私は、とっさに神波動剣を構えて仁王立ちする。
「鳳凰羽衣!」
ルカ神の力を借りた、炎の防御術だ。
そのまま中段に構える。
身体を炎が包む。
「鳳凰突撃衝!」
「ッ・・・」
アリーナの表情に、驚きが見える。
すっとかわすが・・・
「!!!」
さらに驚く・・・
それはそうだろう。
私の姿は、「猫神」に変って、翼が生えている。
それだけでなく、混沌神波動を放っていた。
やがて・・・
アリーナ・・・
いや、アリーナ様は元の姿に戻る。
そして・・・
「よくぞ、「神」たる私に勝ちました。
「神に勝ちたる者」イスレの称号を与えましょう。」
えっ!?
「そして、「正義の大魔王」の天秤をごらんなさい。」
テミスの天秤は、微動だにしない。
「ここに「善たる大魔王」の存在を認めましょう。」
やがて、アルナスが口を開く。
「お人が悪い・・・
かつて地球では、ある族長が「神」と戦い、勝利を認められ「神に勝ちたる者」の称号を授けられたと聞く・・・
我らを試そうとは・・・」
「申し訳ありませんね。
私が確認したところ、ここにいる全員、混沌神波動に覚醒している模様・・・
これならば、リケ神に任せてよいかもしれません。」
そのとき・・・
「にゃあああ・・・」
リケちゃんが目を醒ました・・・
「にゃふ・・・
にゃ!?
陛下とアリーナ様がバトってる!?」
「もう終わりましたよ・・・」
アリーナ様が言う・・・
しまらないなあ・・・




