表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
512/3250

第507話 社長・独身宣言

工兵大隊長ファナ・・・


彼女は、物思いにふけっていた。


「もう、いやにゃ・・・」


大魔王となった、アル・ファシル・・・


その原因は・・・


部下に対する横恋慕・・・


結果、ファナは祖母を喪った挙句、心に傷を負った。


「あちしは・・・

誰とも、恋愛しないにゃ・・・」



その日、ファナは私に相談してきた。


「・・・という訳で、あちし・・・

恋愛できないにゃ。」


わかるなあ・・・


王宮の応接間・・・


重々しく、ファナが言う。


「あれ?

怒らないにゃ?」


「怒れないわ。

まさか、この世界でこんなことを考える人がいたなんて思わなかっただけ。」


「病気かにゃ・・・?」


「違うわ。

けど、あえて病気というなら・・・・

「絶食症」あるいは、「嫌婚症」ね。

ただ、恋愛というものに対して潔癖だったり、強い理想をもっていたりしていた人が、それに反する経験を積んだり、あるいは事件にあったりしたとき、発症するわ。

二十一世紀の地球・日本に多かった症例よ。」


「く・・・詳しいにゃ・・・」


「発症サンプル・・・

総合導師ライテス・・・

勇者ルミナリア・・・

総合導師女王ミリアリア・・・」


「えっ!?」


「だから私は、そこからひきあげてくれたイリアしか「男性」としては愛せない。

これからどうするの?」


ファナは、考えた。


「従姉妹の子を、次期社長に指名するにゃ。」


「地球ではね・・・

増え続けたくせに、「理解」されなかったのよ。」


「所詮人は、相手に対する「愛し方」を変えられないにゃ・・・」


ファナの言葉は、私の胸に突き刺さった。


「だから私は、「綺麗事を言う女王」であり続ける必要があるのよ。」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ