第466話 ツナギの職人
テレビが、次の番組を放送し始める。
「さあ!
邪馬台国の国民よ!
リシテアールの人々よ!
今日もこの時間がやってきた!
「邪馬台国八景」・・・
今週は、泡熊山系だ!
私は、番組司会の東宮・タカマガハラ・ニニギである!」
邪馬台国の風景は、地球の日本に似て美しい。
壮麗な山々が、画面に映し出されている。
「かつて、この地域ではヒグマのボス・「レッド・ヘルム」が幅を利かせていた。
しかし、トラルティールからやってきたハスキー系の人犬の格闘士の少年・「シルバー」がこれを倒したとき、泡を吹いて倒れたことからここは泡熊と呼ばれるようになったのだ!」
なんだそりゃ。
「次回は、トヨトミ家の領都・オオサカを紹介いたそう!
また、来週~!」
「ってか、こんな番組ばっか観てんの?」
「お・・・おもしろいにゃ・・・」
マイカは、紙袋を手にナキに迫る。
「このツナギ・・・
ダサいと思ってたのよねえ・・・」
「か・・・かっこいいにゃ・・・
それに、艦内では提督服の上にローブにゃ・・・」
「それ、正装。」
「掃除?」
「清掃。」
ヘビに睨まれた蛙とは、まさにこのこと・・・
「さあ!
観念しろい!」
「にゃあああああああああああああッ!」
ナキ宅に悲鳴が、響いた。




