第455話 ハチ族の起源
アピスの城は、人間のそれより小さかった。
ここには、彼女の夫と娘がいるようだ。
こと細かく取引を終え、一息つくと、彼女はあることを切り出した。
「ハチ族は、獣人族と同じ起源を持っているのです。」
「えっ?」
「じゃあ、獣人族と同じで、高霊族につくられた種族なの?」
「はい。
ミツバチの特製を持つ我々は、確実に増えました。
しかし、戦闘力において獣人族より弱い我々は、何も持っていなかったのです。
かといって、人前に出ると、ミツバチゆえに攻撃に弱い・・・」
「それで、今は超魔王なんかとやらかしてはいるものの、比較的平和になった今になって姿を現したわけですね?」
「はい。」
少し昔のエルフのようだ。
「特に今は、あなたがたも栄養のある食品を必要となさっているでしょう?」
「そうなの!
猫邪神と戦うのもそうだけど、宇宙じゃ消耗するの!
終わったら、今度は宇宙に行けるようにするの!」
ユニィが応える。
「自覚なさっていますね。
さすが名高き「航宙王女」。」
「そうなの!
私の次のお仕事は、皆が宇宙にいけるようにすることなの!」
「人猫は、うらやましいですね・・・
どこまでも自由・・・」
隠れて生きてきた、ハチ族・・・
辛かっただろうな・・・




