第422話 リケ神殿・和の心
リケは、神殿の邪馬台国庭園で、緑茶をすすっていた。
「うまいにゃ。」
側で、リナリオが居眠りをしている。
「池がある一方で、枯山水の玉砂利・・・
静と動の贅沢にゃ・・・」
こーん!
鹿威しが、小気味いい音を鳴らす。
「わーッ!」
「獅子嚇し」にひっかかって悲鳴をあげる、人獅子の女性の悲鳴が聞こえる。
「うーん・・・
風流にゃ・・・」
「どこがだ!
変人女神!」
「変人結構にゃ。
猫邪神ノワールとの決戦の前にゃ。
つかの間の平和を楽しむにゃ。」
ずずッ・・・
湯飲みを手に取り、再びお茶を飲む。
「さて・・・」
縁側で、ひらめを煮たものを食べ始める。
「うむ。
これも風流にゃ。」
「エンガワ」である。
「わ・・・笑えねえッ!」
「外すの目的のギャグにゃ。」
リケは、側に置かれていた新聞紙を手に取る。
「にゃ・・・
「外」の王様が、やってきて「敵」の大魔王をコテンパンにしたようだにゃ。
大魔王の名がふざけてるにゃ。
「パンパ○ス」?
おッ!
さすが、ファルス!
強襲揚陸艦で「敵」の戦艦をタコ殴りにしたようだにゃ・・・
やるにゃ・・・」
まだ実年齢では、少女の域を出ていないリケだが、やっていることはオヤジっぽい。
ぱちんッ!
リケが指を鳴らすと、女性を拘束していた「獅子嚇し」が外れる。
「帰らないと、「苔」降らせるにゃ。」
「二度と来るか!?」
女性は、一目散に逃げ帰った。




