第42話 銀河連合の少佐
その日、銀河連合軍の巡洋艦グリーシスは、海賊の奇襲を受けこれを全滅させるも、大破し、辺境をさ迷っていた。
しかし・・・
「ソフィ・L少佐!船籍不明艦に捕捉されました!」
「やばいわ・・・こっちは、一発食らっただけでもお陀仏だってのに!」
オペレーターの報告に、ソフィは拳を握る。
「かつて、我が軍は、「宇宙連合」の一角として破壊神族と戦い、人類・創造神族との和解という戦果を勝ち取った栄光ある軍だってのに、この体たらく!
もう、私を始めとして「神波動」を防御にクルーはいないってのに・・・」
はっきりいってボロボロである。
しかし・・・
「不明艦・・・コンタクトをとってきています・・・」
「自動翻訳機を!」
なら、話さなくては・・・
「必要ありません!」
「えッ!?」
「我々と同じ言語・・・地球発祥の・・・「日本語」です!」
「はあッ!?」
「とりあえず、なんと言っている?」
「「責任者と話したい。我々は、あなた方に害意があるかどうか確かめたい。至急、会談の用意を。」とのことです。」
「モニターに回して!」
ソフィは、とりあえず話を聞くことにした。
どうせこちらには、抵抗はできないのだから。
「私は、惑星リシテアール国連軍・トラルティール艦隊所属・巡洋艦エミア艦長ジェイ・ティアムル・・・騎士団の階級は黄金騎士です。」
モニターに映った男は、黄金の鎧を着ていた。狼の耳がある。
まるで、中世のようだなと思う。
「あなたがたが、なぜこの惑星に来られたか・・・なぜこのような艦に損傷を受けているのか伺いたい。何せこちらは、「異星人」の客は初めてなのだ。」
ならばと、こう告げる。
「私は、銀河連合軍艦隊所属・巡洋艦グリーシス艦長ソフィ・L少佐。
我々は、辺境巡回中、宇宙海賊の艦隊を発見。これを全滅させるも、艦に多大なる損傷を受けてしまった。
可能ならば、貴官のほうで、修理・補給をさせていただけないだろうか?」
「了解だ。しかし、こちらの権限では私の一存で動けない。しばしお待ちいただけないか?」
「了解した。」
ここまで、話がうまくいくとは!
「驚きました・・・こんなにあっさり言葉どころか、会話まで通じてしまうとは・・・」
「私も驚いたわ。」
もっと驚いたのは、彼女たちを出迎えた一国の王女一家の外見と知識であるが。
「異星人」視点からです。