第41話 第一警戒レベル
パスキールパレス周辺には町ができている。
門前町・・・いや城下町というべきか。
まあ、パスキールパレス自体町だったので、変な感じだが。
この町・・・
ヌーベル・パスキールは、各国の飛び地的な扱いで、この「キティルハルム区」は、観光客でいっぱいである。
そのホテルの一室で、認識灯を全身に灯らせたホープメイカーは、地球の巨大ビルのようにも見えた。
ロマンチックだ。
ユニィは、私の母乳を飲みながら、それを見ている。
花より団子という言葉があるが、「花と団子」を両立するのが、我が娘とは・・・
私の肩を抱きつつ、夜景を見るイリア。
そんな時だった。
町全体に、警報が響き渡った。
ホープメイカー艦橋・・・
ここでは、警戒態勢が敷かれていた。
クラディスは、提督席に深く腰をかけた。
「状況は?」
「はッ!巡洋艦クラスだと思われます。」
「警戒に当たっていた戦艦ブレイヴ級エミアの報告を!」
「大破している模様。しかし、被害らしい被害はないそうです。」
クラディスは、少し考える。
「応急処置のうえで、降下し、修理を行っておこう。」
ふう・・・
ため息をつき、クラディスはつぶやいた。
「まったく・・・こんなときに、「異種遭遇」か!?
初代が想定していたよりも早いぞ!
幸い、転生人のミリアム殿下が滞在しておられる・・・」
ただ、問題は、宇宙開発の要・軌道エレベーターの建造は、パスキール南端・ラムンセン中央・キティルハルム南部と決定して、すでに基部と軌道都市の建造が開始され、軌道都市建造のための中継基地が完成している。
正直、「間に合わなかった」感が否めない。
「「異星人」に「日本語」を話せる者がいればよいが・・・」
ここで、「地球」の文明と・・・




