第403話 夜が明けて・・・
「にゃおおおお~ん!」
一旦寝て、五時間・・・
午前の六時に、目を醒ますと同時に「遠吠え」をするナキ。
ごすッ!
「朝っぱらから痛いにゃ・・・」
「あんたは、人狼か人犬かい!」
「細かいこといいっこなしにゃ。」
そこへ、なぜかマイカさんが現れ、瞬時に彼女の服を換える・・・
は・・・はやい・・・
わずか一分・・・
なぜか、ナキはナース服を着ていた。
「にゃーッ!
朝っぱらから何するにゃ!」
そのようすを、実験用マウス一号が見ていた。
「ぷくく・・・
まさか、大魔王になったばっかりのころは、あの魔女の使い魔の子孫が、こんな楽しい連中になるとは思ってもみなかったよ。
アルナス君の言うことも、理解できようものだ。」
「でしょ。
ことによると、初代陛下やノワール二世陛下も、いつかあなたがこう思って世界を見れる時がくるのを望んでおられたのかもしれないわ。」
「そうだね。
ならば、血に濡れた手ではあるが、ふるってみるか。
今は、僕とて子供や孫がいる身だ。」
そういう、実験用マウス一号の顔は晴れやかな笑顔だ。
「ウォルスト君やファルス君、老師が特に心強い。
ところで、兵器の生産状況は?」
「国連軍が、リシテアール級二番艦を建造中よ。
それと、ウチでは可変型強襲揚陸艦が三隻ほど就航予定よ。」
「まったく・・・
「人間」ってのは業が深いねぇ・・・」
「でも・・・」
私は夜明けの空を見る。
「「ソレ」だけしか見れない人たちは、危険すぎるのよ。」




