第390話 四人に何があったか3
「んとねえ・・・」
マイカさんが、あるものを取り出した。
「・・・・・・」
「かわいいにゃ・・・」
「さすが、お姉様!」
で・・・
ナキは、「三毛猫さんきぐるみパジャマ」。
頭の部分が、パーカーのフード状になっている。
レンは、「狐さんきぐるみパジャマ」。
同様のレイアウトで、両方の共通の特徴として、お尻の部分に穴が開いていて、直に尻尾を出す仕様となっている。
「まったく・・・
修学旅行の先でたまたま意気投合した子が、まさかこうなるとはねえ・・・」
「まったくにゃ。」
そう・・・
王立学校の卒業まで、一年を控えた秋・・・
私たちは、邪馬台国へ修学旅行へ行ったのだった。
「まさか、マイカさんが主婦になるとは思わなかったにゃ・・・」
「そういうナキちゃんこそ、ニートになると思いきや、家業を継いで結婚・・・
評議員ななるとはね。」
そのマイカさんの言葉に、ナキは震え上がる。
「母ちゃん・・・・
評議員の中では、最凶の怖さにゃ・・・
代々の商工ギルドマスターは、女王の次に迫力があるにゃ・・・」
「そうなんだよねえ・・・
中には、騎士や銃士より強い人もいたようだし・・・」
「にゃ・・・」
そんなナキに、レンが犬用缶詰(主に飼い犬用。人狼や人犬の非常食としても対応可)を手渡す。
「大変だねぇ・・・
跡取りって・・・」
「大変だにゃ・・・
母ちゃんには怒鳴られるし・・・
娘には、蹴飛ばされるし・・・
缶詰・・・
ありがとうにゃ・・・」




