第366話 遺跡探索4
「宇宙は、分岐点によって枝分かれし、結果的に増殖していくことをご主人様は掴んでいたみたいだ。
そのため、最初の復活後、この「世界」が初代勇者たちによって結果的につくられたこともね・・・」
「しかし、ふと思ったが・・・
なぜ、初代勇者たちはこの世界に「来た」ときにハルカ博士たちを吸収した超魔王を倒せなかった?
彼らの世界の超魔王に比べ、弱かったはずだが・・・」
アルナスが実験用マウス一号に、尋ねた。
「その切り札の末裔が言っていい言葉じゃないな・・・
かつて、超魔王を倒すには、「七人目」こと「天空の勇者」が、足りなかったのさ。
時空転移してきた勇者は、六人。
そこに気づいてしまった彼らは、倒されると同時に封印術と転生術を行い・・・
天空の勇者を待った・・・」
実験用マウス一号が、アルナスに言う。
「結果、初代女王とライテスの研究で明らかになり、あの戦いになったわけね。」
私がまとめる。
「まさか、「光」「闇」「地」「水」「火」「風」全ての属性をもっているとは思わなかったよ。
それに・・・」
「それに、修行によるものでなく「精神の強さ」で・・・
と、いうより哀しみで光流神波動と暗黒神波動に同時に覚醒していようとは思わなかった訳ね。」
「うん。
まったくね。」
「まさか・・・
ライテスや私の転生・・・
それに雪尾君の転移の原因って・・・」




