第346話 愛を否定する者
データの中から、様々なものが読み取れた。
それが、勇者が「いなかった世界」・・・
まず、超魔王はパスキール大帝国を滅ぼした。
次いで、イグドラシア帝国やアルテルンセン帝国の、レジスタンスが抵抗したが、超魔王誕生に伴うハルカ博士たちの乱によって国軍を倒されていたこの二国は、話にならなかった。
アトラクア帝国やベルナード王国・・・
ドラゴンシティやエルハンドラが陥落・・・
そして、最後まで抵抗したアトランティア帝国が滅び、焼け跡を再建するかのようにキティルハルムが建国された。
最初は、魔女の使い魔ノワールが拾った猫たちに使い魔の術をかけて「人猫化」して集落をつくっていたに過ぎなかった。
やがて、焼け出された人々が集まり、「最後の砦」となった。
女王ノワールは、夫ライルを初めとして、「評議委員」なる将を自ら率いて戦った。
魔法を駆使し、最新鋭の兵器を繰り出して・・・
しかし、人々の負の感情を吸って肥え太った超魔王は、これらを全て跳ね除けた。
そして・・・
彼女は壮絶な討ち死にを遂げたのだ。
ただ、六つの属性を持つ勇者たちは、彼女の死後数百年後に生まれ、最後まで生き残り、戦った。
「勝てない・・・」
そう悟った彼らは、過去へ転移した。
だが・・・
「自分」を倒すために、「撤退」した勇者たちを超魔王が逃がす訳がなかった。
そのまま、勇者たちの開けた「時空の穴」に飛び込んだのだ・・・
「ならば・・・
この時代・・・
この世界軸を、墓場にしてやる!」
私は、決意した。
なぜなら私は、「倒されなかった」ノワール女王の子孫だから!
猫邪神の世界の記録です。




