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第338話 外縁ステーション

リシテアール国際連合は、新たな政策に踏み切る段階に来ていた。


それは、外宇宙にいくための中継ステーションの建設である。


「もう、いいかげんここもアテにならないね。」


実験用マウス一号が、テーブルの上に拡げられたパスキールパレスを指して言う。


ここは、パスキールのキティルハルム特区。


「そりゃそうよ。

当時に比べると、長足の進歩だから。」


「しかし・・・

問題としては、そちらの技術や太古の技術を悪用しようとする輩が現れたらことだと言う事実だ。」


アルナスが、実験用マウス一号に言う。


「だよね。」


彼が、私を見る。


「まあ、かつての地球でもそんな映画や小説がよくあったわ。

人造の脳を大量につくって、それとリンクして悪事を行う奴・・・

あなたのように、影武者をつくる奴・・・

果てには、必要もない「死者蘇生」を行うことも・・・」


「ま、老師の奥さんはあくまでも「例外」だよ。

けど、危険な技術であることは違いない。」


「こんなのも、あったわ・・・

自分の肉体が最も健康で、「最強」の状態を、保存。

複製技術クローンで、疲れた細胞や組織にそれを上書きして、「不老不死」になっているバケモノなんかね。」


「わお!

僕ら大魔王のお株を奪ってら!」


そんな話をしていると、ツナギを着た女性のエルフが現れた。


「宅配便でーす!

女王陛下にです!」


私は、エルフとやりとりをする。


エルフの持った書類に、「紋章印」のハンコが押された。


「ありがとうございました!」


窓を見ると、女性は小型のコンテナが搭載されたトラックに乗って去っていく。


「なんだろね。」


「いいですか?」


実験用マウス二号が、白衣のポケットの中から顔を出した。


私はうなずく。


彼女が小包の封を解いていく。


そこにあったのは、一個の記録装置・・・


「これから、総会が始まるわ。」

エルフさんのトラックは、「いずず」の「エルフ99型」です。(笑)

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