第329話 海軍専用機
「わが国の、定期交易船がクラーケンの群れに襲撃を受けています。
ただちに討伐に向かってください。」
開口一番の女王の命令。
「嫌でさあ!」
「なぜ?」
「クジラなら、いざ知らず、クラーケンなんて「食えない」モノをなんで・・・」
「そうですか・・・」
通信画面向こうの、女王ミリアムは思案顔である。
「確かに「食え」ません。
しかし・・・
最新のプロジェクターの液晶に、使える素材だとしたらどうします?」
ガイレスの顔色が変った。
「やらせてください。」
「では、任務の場所の座標を送りますね。」
これで、無駄な仕事から解放される・・・!
海の男は、無駄な仕事をしているなんて、誰にも言わさない!
「それと、新装備の使用を許可します。」
「お・・・おお・・・海戦用・魔装騎士KRK-001Mトリトン・・・!」
「はい。
海軍にも仕事が増えます。
この機体は、深海まで潜水できます。」
「期待しますぜ!」
通信が切れる。
「キティルハルム海軍艦隊出撃!
海の安全をおびやかすバケモンどもを、殲滅にいくぞ!」
荒くれ者たちの歓声が響いた。
ガイレス:ようやっと、海の男の出番だ!
女王陛下!
ご照覧あれ!←現金なヤツ。




