第32話 王立美術館長アンナ・キティルハルム
時には、美しいものを見るのもいい。
そこで、私はイリアと王立美術館へ足を運んだ。
ここには、ミケランジェロ一族の作品を始め、キティルハルムの名匠が手がけた作品がある。
王宮の応接間の花瓶-陶芸家ミケランジェリ・ミケランジェロの作品ただし、精巧なレプリカ-、
王宮の応接間の絵-画家リメイラ・ミケランジェロの作ただし、精巧なレプリカ-、
初代女王のオリハルコン像-初代ミケランジェロ作-、
キティルハルム海軍旗艦クイーン・ノワール-ニナ・キティルハルム作(普及型顔料)-、
航海王ライル二世-ニナ・キティルハルム作(普及型顔料)-、
うーむ・・・
壮観だ・・・
「ミリアム様・・・これって・・・」
イリアが、げんなりとした顔で、クリスタル像の一群を指した。
わざわざ、「エメライン・ミケランジェロコーナー」というタグの彫像群・・・
「うげ・・・」
ライテス像、ルミナリア像、ノワール二世像は見事としかいいようがない。
が・・・
意味不明な、クリスタルの骸骨が・・・
「姉様・・・来てたの?」
「うへッ!?アンナ!?」
女王の黒のローブや王太子の白のローブと、同じデザインの青いローブを着た黒猫の少女がいた。
アンナ・キティルハルム。
王家第三王女・・・
つまりは、私の二番目の妹だ。
美術館の館長が永らく空席だったため、彼女が就任したのだ。
「きれいよね・・・この頭蓋骨・・・この肋骨・・・」
こ・・・こいつ・・・
こういう奴だったっけ・・・
美的センスが、同じであるためナキと仲がいい。
「趣味・・・悪いよ・・・」
「失礼な・・・美的センスに区別はいらない。」
かたわらを見ると、イリアが「石化」していた。
ま、それが普通の反応だよな・・・
登場人物8
アンナ・キティルハルム
キティルハルム第三王女。
変な審美眼を持つ少女。
ナキと気が合う。
キティルハルム王立美術館・・・別名、「イロモノ美術館」です。(笑)




