閑話二 異世界の稲荷神2
ナキの工房・・・
ここでは、雪尾が、手乗りサイズのクリスタルを、切削していた。
「いやあ・・・この切削ドリル、いいっすねぇ・・・
まさか、クリスタルまで削れるとは!」
まさに、水を得た魚のごとく作業している。
「すごいにゃ・・・
あんた・・・
プロの造型師にゃ?」
「いんや?」
たちまち、クリスタルのウンコが並ぶ。
「すばらしいにゃ・・・
ウンコのくせに、きれいだにゃ・・・「神」だにゃ・・・」
「おいおい・・・
よしてください。
僕は、「土地神」ですよ。
「工神」じゃ、ありません。」
言いながら、彫刻していく・・・
そして・・・
「かわいいにゃ!
もしかして!」
手に乗る大きさの「稲荷神」のクリスタル像・・・
かわいらしい女の子だ。
「僕の・・・許嫁です・・・」
「なんていうにゃ?」
「秋元萌黄・・・
萌ちゃんって呼んでます。」
「おおう・・・
「愛」がこもってるにゃ・・・」
「わかります?」
「これでもあちしは、プロの彫刻家にゃ。
わかるにゃ。」
しかし・・・
「あんた・・・
ガキのくせしてすごいにゃ。」
ナキは、雪尾を見て言った。
ナキ:こ・・・
このガキ・・・
「許嫁」の関係で終わってないにゃ・・・




