第309話 光の勇者の場合
ティアムル家・・・
パーシスは、結婚して以来ファミアとの生活に変化があったことを喜べずにいた。
次期当主レイスト・ファミア・ティアムル・・・
彼女は、潔癖で知られるが、趣味と職務においては精力的であった。
ところが、彼女はなぜか発情し始めていた。
「パーシス様。」
ファミアは、パーシスの尻尾をなで始めた。
「がまんしているのでしょ・・・」
ファミアは、パーシスにキスをする。
「・・・ぼ・・・僕は・・・」
「大丈夫・・・
私は、確かに今発情しています。
けど・・・
あなたが欲しい・・・」
パーシスは気づいた。
「・・・僕は、『普通』に君を求めすぎたんだな・・・」
「そうです。
けど、これでようやく私もあなたと・・・」
いつも、興味を示すことにのみ瞳を輝かせるファミアが、潤んだ瞳でパーシスを見ている・・・
彼は、かつての戦いで、ファミアの側にいた。
「僕は・・・
僕は・・・」
「私のような者と、こういう関係になろうとすると、まず・・・」
「そうだね・・・」
確か、勇者ルミナリアもそうだったと聞く・・・
「ああ・・・
あなたのふわふわな耳が・・・」
「そこか!?」
「ふさふさな尻尾が・・・」
「だ・・・だめだ・・・
もう・・・」
パーシスは、ファミアを押し倒した。
夜は長い・・・
「けもののように」!?




