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第267話 なぜ私が
アルナス・ライテス・・・
彼女は、総合学園でトップだった。
しかし、騎士になれと周囲は強要してきた。
両親は彼女の意志を尊重し、総合学園に入学させてくれたが・・・
意志を通し、総合導師となったが、国選で科学長官に任命されてしまった。
聞けば、ライテス家の当主は代々、優秀すぎるゆえに不遇な人生を送った者ばかりであるという・・・
伴侶に恵まれようが、財産に恵まれようがである。
「大変ですね・・・
指導者になりたくなかった者の家系・・・」
「違うな・・・」
「では・・・?」
「人身御供の家系だよ。
思えば、私はミリアム陛下に、同じものを感じたにちがいない。」
「こ・・・これは・・・」
サーシャが、アールヴの分析結果を見ている。
「神波動値、計測不能にゃ!」
「バケモノだな・・・」
ミリアムの流星雨が、すれ違いざまに斬りかかったり、邪馬台国の銃撃隊が攻撃をくわえている。
ファルスの砲撃も続いているが、まるで効いていない。
なんだというのだ・・・
なにが足りない!
本人の思惑と、才能は別個なのです。




