第254話 邪霊王アールヴ
-我が名は、アールヴ!
貴様らの先祖が、皆殺しにした高霊族の王よ!-
そのおどろおどろとした声は、宇宙に響いた。
「黙れ!
確かに我らの先祖は、残虐な手段であなた方を絶滅させた!
だが、非はあなた方にも・・・
いや・・・
あなたにもあるはずだ!」
毅然とした声で、アルナスが叫んだ。
「生まれたばかりの始祖エルフたちは、いきなり両親を殺されてどう思ったか・・・
それをあなたは、考えていなかったのではないのか!」
リシテアールの司令室で、アルナスはアールヴに声をかける。
「記録では、当時の大将軍アルスは、後に「神」に言われたという・・・
「新たな種族が生まれた時、社会は変る。」という予言・・・
それは、「彼らを新参の仲間として受け入れた時、変化が起こるという意味・・・
それを「高霊族が滅ばされる。」とあなたが都合よく「勘違い」した故の惨劇だったと・・・
すなわち、その判断を誤った、あなたの責任なのだ!」
-むッ・・・
きさま・・・
人狼プロト001や竜の血が混ざっておるな・・・!-
「ほほお・・・
あなたほどとなると、わかるか。」
-あのような処刑台にかけおって・・・!-
「当然だろう。
後は、全高霊族と始祖エルフの怨念を受けるだけとなっていたのだからな!」
そんなときである・・・
巨大な機械のような「竜」が、出現したのは・・・!
神々しい巨竜・・・!
まさかの「神帝アールヴ」との戦い!




