第238話 老師VSエル・クライン
「ほほお・・・」
ハイペリオンは、戦場をぐるりと見回し、感嘆の声をあげた。
「やるではないか。キティルハルムの姫も、トラルティールの勇者共も、邪馬台国の侍も・・・」
このままなら、完全にミュウ艦隊は、壊滅するだろう。
「ほっほっほ・・・
ノワールがつき、
エリティアがこね、
ライテスが仕上げた「平和餅」・・・
食ってみせるは、ミリアムか!」
しかし・・・
「ハイペリオン・・・
あなたが、悪いのよ・・・!」
エルが、ハイペリオンの背を刺していた。
しかし、血が流れていない。
「ほっほっほ・・・
お主は、バカだのう・・・
相手に刺したナイフが、通ったかどうかすら、確認せんとはのう・・・
そして、ワシは「ストーカー」が嫌いじゃ!」
ハイペリオンは、老人とは思えぬ腕力で、エルを締め上げた。
「貴様は、ワシの夢を壊し、妻と子を殺したのじゃ!
「人間」だった頃の殺しが、楽だと思えるくらいに残酷に殺してくれるわ!」
ハイペリオンの身体から、光流神波動と暗黒神波動が同時に噴出していた。
次第に、ハイペリオンの身体が若返っていく。
「後は、「猫の女王」が貴様をくびり殺せるように弱らせてくれる!」
老師の彼女への憎しみは、後の人生を狂われたものでした。




