238/3247
第232話 天空の勇者の頭脳
『妙だ・・・』
アルテは、考えていた。
いくら、撃ち込んでも、相手は反撃してこない。
「ん。」
目を閉じ、考える。
師は・・・
キティルハルム女王ミリアリア・キティルハルムは、どう対処をしていたか・・・
「相手の立場になって、考える・・・
真理分析の基本・・・
守る一辺倒の戦術・・・
相手は勇者・・・
遊んでいる?
違う・・・
私が、大魔王ならば、全力で潰す。
けど・・・
そうか・・・」
アルテは、目を閉じる。
そして・・・
「アルテ卿が・・・」
「光流神波動と暗黒神波動を同時に!」
艦橋内の青銅騎士や鋼鉄騎士が、ざわめきだした。
そして、カッと目を開く。
次の瞬間・・・
アルテの身体からは、混沌神波動があふれ出ていた。
「そう・・・
大魔王カオティカは、私たちに「覚醒」させようとしている。
理由はわからないけど・・・
ミリアム陛下は、相手の心理を読むのも戦術と言っていた。」
やってみるか・・・
「神波動エネルギー装填!」
「・・・臨界です!」
全開にしているだけあって、速い。
「神波動閃熱砲・ルミナリアソード発射!」
戦艦ルミナリアから、渾身の一撃が放たれた。
勇者アルテ・・・
意外に冷静です。




