第215話 娘が連れ帰ったけったいな人
キティルハルム王都・・・
リニアモーターカーの駅に、仏頂面のユニィとアルムス・・・そして、一人の猿人が到着した。
「姫よ。
堂々とされたらどうだ。
ここは、お主の「家」なのだろう?」
「・・・・・・」
ユニィはゲッソリとしていた。
「あなたを見ていたら・・・
母さまの「心の師」が、どんな人かわかった気がするの・・・」
どうも、ユニィは母のように達観できない。
「かっかっか!
お主も、まだまだ子供よのお!
「楽しむ」ということを覚えたらいかがか?」
「どうやら、私はまだ「悟って」いないようなの・・・」
神波動のことではなく・・・である。
「さ・・・王宮まで案内するの・・・」
「おお!
まさか、神が二柱もおられるとは・・・!
これはこれは・・・!」
エテの第一声が、これだった。
「誰にゃ?
このお猿さんは・・・」
リケちゃんが聞く。
「この口調・・・
モンクス一族の方ですか・・・?
「エンジン」の第一人者の・・・
「猿人」だけに・・・!」
「お・・・おおぅ!さすが、女王陛下!
わかっておられる!」
私の対応に、猿人は、狂喜した。
「さよう。
私は、エテ・モンクス五世と申する者。
トラルティールの科学長官アルナス・ライテス卿と並ぶ総合導師であられる、貴君にお目通りできて光栄である!」
「エンジンの猿人」キター!
ユニィは、仏頂面をしていた。
顔に、「母さまだけが対応できる、変人がまた来た・・・」と書いてある・・・
娘よ。
修行が足らんぞ!
「猿」なのです!




