第210話 猿!?
「はあ・・・」
再び、ユニィは要塞空母艦リシテアールに来ていた。
「優秀な技術者がいるという話でしたね・・・」
「うーん・・・この機関室・・・
お猿さんばっかなの・・・」
ユニィとアルナスは、機関長の部屋に向かっていた。
なぜか、整備服を着た猿ばかりだ。
「キティルハルムのユニティア・キティルハルムなの!
お目通りを願うの!」
部屋のインターフォンに、声をかける。
すると・・・
「キーッ!」
という声がした。
「「・・・・・・」」
ドアが、開いた。
そこにいたのは・・・
「お猿さんなの!」
猿である・・・
「キ・・・キー・・・あ・・・あ・・・あ~・・・」
作業服を着た猿が、首に巻かれた機械をいじっている。
「どうも、「猿モード」から「人モード」にするのは・・・」
「「しゃ・・・しゃべった!」」
「あたりまえであろう?
ようこそいらした。
キティルハルムの姫様方。」
紛れもない猿・・・
「一応、言っておくが、我が一族は厳密には「猿」ではない。
「ホモ・エレクトス」である。」
「原人」である。
「・・・地球の人類のご先祖様と聞いているの・・・」
「左様。
「猿人」と呼んでいただければありがたい。」
「ホモ・エレクトス」は、右手を差し出す。
「私は機関責任者のエテ・モンクス六世。
「リシテアール」の主機関管理責任者だ。」
ユニィは、はっと気づいた。
「ま・・・まさか・・・
失礼だと思うけど、あなたたちが「ここ」にいるのは・・・」
「くくく・・・
トンチが効いておろう?
左様・・・
我等が「猿人」ゆえだ。」
エンジンだけに!
機関室に「猿人」・・・
ゆえに・・・
「エンジン」なのです!




